
会津の金山町でも南部にある温泉。
ゆき湯の朱印帳を見ると「松の湯温泉」となっている。
だが、ここは滝沢温泉でいいと思う。
石の加工でもしている民宿なのかその作品が並んでいる。
玄関の戸に「源泉温度が高いので加水しています」の張り紙。
玄関入ったところには何やらいろんな置物が雑多に並べられている。
統一感がないのはご愛嬌か。

玄関先で声を掛けるが応答無し。
勝手に上がって台所でも大きな声をかけるが誰もいない。
友人が外に出て宿の人を探すが見当たらない。
お風呂を覗くと先客さんが1人いて、宿の人はいたというので勝手に入る事にする。
帰りにお金を払えばいいや・・・
と、早く入りたくて仕方がないのだ。
ここの入浴料は100円と申し訳ない安さ。
薄暗い脱衣室はそう広くない。
色とりどりのカゴが並ぶ。

湯気でぼんやりの浴室。
5、6人入れる湯船に緑褐色のお湯は42、3度。
熱いお湯を期待していたのでがっかり。
大量加水のホースをしばし外に出してみた。

源泉は豪快に投入されている。
ホースで少量の加水。
この水だけでは不十分なのだろうか。

浴槽が赤茶色に変色しているから鉄分を含んでいるのだろう。
源泉は炭酸味と鉄味が混じったようでいくらかショッパイ。
ガツンとくるいいお湯だ。
浴槽は析出物のツブツブがぎっしり。

ポッカポカになり満足してお湯から上がる。
さてお金を払わなければと、またもや大声で呼ぶが誰も現れない。
ここに置いて帰ろう!
と、玄関先の消毒液の横に置く。

友人が別棟に声をかけると元気なおばさんが出てきた。
勝手に入ったことを詫びると
「お湯さえ溜まっていればいつ入ってもいいんだよ~
今度からお金はここに入れてね」
台所の入り口ににそのお金入れはあるようだ。
お風呂のすぐ横にある源泉。
お湯が溢れだしている。
うらやましい会津のお湯だ。

道路への斜面まで温泉成分で赤茶色に変色。

もし、ここに住んでいたら毎日入りに来るお風呂だろう。
1日100円、1ヶ月3000円!
松の湯源泉
ナトリウムー塩化物・硫酸塩泉
52・2℃ Ph7.1