
温泉仲間4人でまっとうな温泉本を持って横向温泉へ。
横向温泉はマウント磐梯に入った事があるがこちらの元湯は初めて。
こちらは入浴料300円の完全な自炊の湯治宿である。
標高が高いのか桜が咲いている。

玄関の戸を開けて声をかけると現れる女将さん。
右側にある部屋が事務所なのかそこで温泉本にハンコをもらう。
「お風呂はそちらへ行って赤い布がかかってる方だから」
指をさされる方へ向かう。
談話室なのか洗濯干場なのか何ともいえない空間。

この場所の右側に派手な赤いノレンともいえない布がぶらさがっている。
その戸を開けて階段を数段下りると女性浴室だ。
青みがかった若干濁ったようなお湯。
43度くらいある熱いお湯が超キモチイイ!!!


扉があいていたのでそちらを見るとどうやら混浴のお風呂のようだ。
誰もいないので入浴。
2つの浴槽の右側がぬるく、左がやや熱いお湯だ。
女湯とは違う無色透明で茶色の細かい湯の花がいっぱい。

なんとも落ち着く雰囲気の良いお湯だ。
開いた戸の方を見るとサンダルが2足。
外に出ると露天風呂がある。
3、4人規模の露天だが足を入れると底がヌルヌルするので入るのをやめる。


その少し下にも露天風呂がある。
女性風呂から出入りできて近いから女性露天だろう。
上の露天より若干広く4人入っても大丈夫。
細かい茶色の湯の花がいっぱいの透明のお湯。
ぬるめの適温で気持ちのいい風の中でのんびり湯浴み。

女性露天から川の向こうの芽吹いたばかりの木々を写そうとカメラを向けると、
何と先ほど見た男性露天が見える。
と言うことは露天はアバウトってこと。

30分ばかり貸切状態だったお風呂も段々賑やかに。
若い女性が多いのに驚いた!
お風呂上がりは体がポカポカ。
玄関先でストーブに薪をくべていた女将さんとお話。
この宿はマウント磐梯と同じ経営だそうな。
この宿をやっていた叔父さん夫婦が亡くなられてマウント磐梯からこちらに来たとおっしゃる。
建物は80年以上のボロだからもうやめるつもりだったとか。
しかし常連さんたちからの強い要望で現在に至ったという事だ。
お湯にはとても強い自信がおありのようだ。
「4人とも温泉本でごめんなさい。今度また来ます!」
とお別れし車に戻る。
着いた時は1台しかなかった車が6台に増えている。
車でおにぎりを食べているとまた1台来た。

とても鄙びた、過去に訪れた中でもトップクラスの鄙びたかげん。
泊まるのはチョット・・・だがお風呂には又入りたい!